1.
月曜の夜が来ました春霞。久方ぶりの更新である。 『昭和の流行歌手 : 佐藤千夜子からピンク・レディーまで』という本というか、ムックのようなものを図書館で借りて読んだ。市立図書館ではなく、大学図書館で取り寄せて借りたのである。それも、いつもはそんなこと言われないのに「返却後、使用するから延滞の無いように返却するように」と書面で釘を刺された。大学と言うのは結構、訳の判らないところである。 毎日新聞社刊、出版年は1978年の1月1日と奥付にある。『1001のピンク・レディー』が出た頃じゃないですか、確か。ピンク・レディーについては最後の方に、「渚のシンドバッド」「ペッパー警部」「カルメン'77」(確かこの順だった)の歌詞が、写真一葉と共に載っていただけで扱いは小さい。しかし書名に入れずにおかないくらいの人気だったということでしょう。それにしてもこれらの楽曲が「津軽海峡・冬景色」やら「青春時代」やらと一緒に「最新ヒット」の欄に載っていたのだから凄い。まあ78年にはそれが当たり前だったわけであるが。 この本は「佐藤千夜子から」とあるように、かなり古い時代から扱っていて、人気作詞家一覧のコーナーは北原白秋、作曲家は山田耕筰から始まるという、そういうレベルである。何しろ作曲家の一番最後(どうも生年順らしい)を飾っているのが、我らが都倉俊一(この前、二頭のゴールデン・レトリバーを連れてペットの番組に出ておられました。面白かった)である。そのすぐ横で宇崎竜童が屈託の無さ過ぎる顔で歯を見せて笑っている。各人、写真付きなのである。川口真の顔が予想と全然違うので、たまげた。PLとは無関係だが、森田公一もかなり恥ずかしい。すぎやまこういちはサングラスを掛けてみうらじゅんみたいである。 2. ついでなのでこの本の、ピンク・レディーに関係ない部分でもずんずんと書いてしまうと、奥付の横(要するに裏表紙の裏)はカラー広告で、何やら元祖ファミコンみたいな商品を紹介している。品名は「ミニ・コンピュータ・ゲーム チャンネルF」。御存知ですか。惹句は「選び抜かれた大人の遊び」である。本体が128000円する。ゼロの数に注意されたい。加えて、レースゲームとか、トランプのブラックジャックといったソフトが、各9800円。画面は本当に元祖ファミコンのそれを、更に貧弱にした印象である。しかし、本体にソフトを2本買うと、それでもう15万円である。今の感覚で15万というのも相当に高いけれど、昭和53年の15万って、私には判りませんけれど(判る方教えて下さい)、相当なんじゃないですか。だってEPが500円とかでしょう。プロ野球チップスなんて30円くらいでしょう。狐狸庵先生が、「本が高い。金が無い学生の為に、文庫本くらいは100円以下で帰るようにして欲しい」とエッセイに書いていたのもこの頃では無かったか。もうちょっと前だったかな。あと、1円出せば活動写真を見て天ぷら蕎麦を食べて尚お釣りが来たという・・・これは戦前か。まあともかく、相当に思い切った買い物だった筈である。ひょっとして日本国語大辞典の方が安かったのではないか。スペースも同じくらいとったりして・・・。 3. それから、「くらしの年表」というのが載っていて、これも非常に面白い。例えば、 45年(1970) 2・2 スイッチを入れると笑い声を出す<笑いのかん詰>発売 ・・・一体、何なのだこれは。物音に反応してクネクネ動く花の玩具というのがありましたが(懐かしいね)、あれと似たものであろうか。ひょっとして大変面白いものなのであろうか。わざわざ載せたくらいだから、それなりに流行ったのだろう。因みに「この年トンボメガネ(ファッション・グラス)流行」とも。別名の「ファッション・グラス」が泣かせる。これはあれでしょう、アキラの掛けていたやつ。ここ数年、派手な恰好をした若い女の人がよく掛けている。歴史は繰り返す。どうでもいいようなことだが私は「個性的な眼鏡を掛けた人」というのがどうにも苦手である。 昭和50年(1975)には、「この年<紅茶きのこ>発売」とある。これも、載るからには流行ったのであろう。私も名前だけ知っているが、こんなに古いとは思わなかった。 自動車免許取得の一年以内は車の前後に初心者マークを付けるのが義務であるが、これが定まったのはいつか、皆さんご存知か。これは昭和47年(1972)だそうです。勉強になる。割かし最近だ、とまでは言わないが、意外と新しい。 「歴史は繰り返す」と言えばこんなのもある。 52年(1977) 9・10 フォーク歌手 井上陽水 大麻取締法違反容疑で逮捕 9・30 歌手 内藤やすえ 研ナオコら 芸能界に大麻汚染拡大 10月には美川憲一 にしのあきらも逮捕 「大麻汚染」というのは、最近の言葉かと思っていたけれど、これも意外と古い言葉だったわけだ。つくづく勉強になる。 4. 音楽に話を戻すと、色々な曲の歌詞が載っているのですが、奥村チヨの「恋の奴隷」って、改めて見ると本当に凄いですね。なかにし礼は一体何を考えてたんだ。 折角なのでYouTubeで佐藤千夜子から古い順に色々と聴いていってみたのですが(しかしまあ何だってありますな、あそこには)、私に特に面白く思われたのは春日八郎「お富さん」と、林伊佐緒・新橋みどり「若しも月給が上ったら」。特に後者はクセになる。それから、笠置シズ子「買物ブギ」は、関西人の私も度肝を抜かれました。パワーのある音楽はロックだけではない。この元ネタを聴くとダウンタウン・ブギウギ・バンドの「売物ブギ」も一層楽しめます。 どの曲もインパクトがあって、面白いですが、それでもピンク・レディーの「はじめての味」は全然揺るがないというのが、非常に嬉しく誇らしくあります。 まあそんなこんなで、題に登場した割には、ピンク・レディーと殆ど関係なかったけれども、面白い一冊である。お手近の図書館にあったら是非とも手に取ってみて頂きたい。若き郷ひろみの、殆ど変態と言うべき姿の写真なんかも見られます。 5. ひょんなことから、山下邦彦氏の『楕円とガイコツ』という著書に、ピンク・レディーについての記述がある、それも悪口である、ということを知って、よおし徹底的に反駁してやろうと思い、これまた図書館(こちらは市立図書館)で取り寄せて該当部分を読んでみたのである(意地が悪いね)。記述は次のようなものであった。 宇多田ヒカルのメロディーには「声の記憶」が生きています。20年後に、彼女の歌を聴いても、きっとその輝きは失われていないはずです(20年前のピンク・レディーが現在、輝きを持っているでしょうか)。(231ページ) ねえ、何だか判らないけれどムカムカするでしょう。著作全体としてはきっと大いに評価されるべきなのだろうけれど(難しいので私には判らない)、ともかくこの書き様にはちょっと物申さずにいられない。 「声の記憶」というのが、いわばこの著作でのキモになる主張なのだけれど、上手に説明する自信が無いので関心のある向きは実際に著作にあたって下さい。名前からすると何だか「スピリチュアルもの」ぽいけれど、メロディーとコード(和音)の組み合せに関する表現で、飽くまで音楽的用語である。 まず理性的に反論する。と言っても本書の内容は楽典の知識が無い私にはなかなか難しいから、きちんと読めていないので、著者の論理を反駁するといったことは出来ないのだけれども、冷静に考えて一つ非常に問題があると思われるのは、著者にとっては、素晴らしい音楽の必要絶対条件が、メロディーにこの「声の記憶」があるか否かという一事であるように見える、ということである。少なくとも「声の記憶」さえあればその曲は傑作であると言いたげである。それはやっぱりおかしいのであって、名曲である為の必勝マニュアルなどというものが存在するとは、どうしても思えない。「声の記憶」がバッチリあるけれど別の要素を全く欠いているせいで駄曲、なんてものも幾らでもありそうである。逆に言えば、都倉俊一が書いた曲には「声の記憶」は無くて、それ故に「声の記憶」がもたらす独特の魅力というのは持っていないかも知れないけれど、その他の音楽的要素によりピンク・レディーが今も輝いているということは充分あり得るのではないか、と私は言いたいのである。「声の記憶」が無いからといって直ちに輝きが無いなどと言うべきでない。 次に感情的に反論する。「20年前のピンク・レディーが現在、輝きを持っているでしょうか」というのは、日本語学的に見ると「反語表現」のお手本のような文である。即ち「今、ピンク・レディーに輝きなんてありませんよね(言うまでも無く)」という著者の認識が透けて見えるのである(「見える」と言っても、著者が意識的に見せているわけであるが)。思うのは勝手だが、「持っているでしょうか」と問いかけないで頂きたい。私は「持っている」と思っているんだから。 そうなのである。こんな風に言われたら、じゃあピンク・レディー・ブームの三十年後に大ファンになった私は一体何なのか。輝きの無いものに惹かれるB級マニアなのであろうか。随分いちびっとるやないけ、なめとったらアカンど。あんまり独善的な物言いばっかりしとったら血ィ見るでえ(最近『じゃりン子チエ』に凝っているので自然と言葉が荒くなってしまうのである)。ともかく、こういう風に「言わずもがなの事実」の如く相手の無価値を決めつけるのは評論家のやり方ではない。 6. ひと月ほど前から、サントリーの「ジョッキ生」という、ビールだか発泡酒だか私には判りませんけれども、ともかくそのテレビCMで「渚のシンドバッド」が使われている。カバーだけれどもアレンジはオリジナルと大体同じである。面白いのは、使われている部分がイントロということである。イントロの「アーアアーアー・・・」の部分。去年、ソフトバンクのCMでもこの曲が使われていたけれど、それが「ああ渚のシンドバッド~」の部分だけだったのとは対照的である。私は「渚のシンドバッド」の一番素晴らしいところはイントロではないかと考えているくらいなので、この使い方はなかなか上手いと思う。 このCMを見て、この曲カッコイイじゃんと思ってくれる若い人が居ればいいなあなどと思う。 しかしCMとしてはソフトバンクの方が面白い。 #
by jusan13ri-glasses
| 2010-02-22 21:19
1.
私の胸の鍵を 壊して逃げていった あいつは何処にいるのか 盗んだ心返せ Woo… ウォンバット!! 新年早々駄洒落でもなかろう、と思うわけであるが、これは私が考えたものではない。一月三日に放送された『世界の果てまでイッテQ!』で、オーストラリアの平原にてイモトアヤコさんが披露したものである。隣に現地のガイドさん(白人女性)を従えて。言うまでも無くウォンバットを探しに来たわけだ。 唄いながらも、冒頭でちゃんと隣のガイドさんにマイクを向け、「あいつは何処にいるのか」では正面を向き、最後にはばっちりポーズを決める、という完璧な振付けであった(勿論、何のこっちゃ判らないガイド女史は、可哀想に硬直していたが)。その間、ピンク・レディー云々というテロップは一切出なかったのだが、あれで大丈夫だったのだろうか。お茶の間でも「なんなんだこの曲は?」と硬直している人がいたかもしれない。私の母親は「あれ、これ誰の曲だったっけ」と呟いていた。イモトさんはピンク・レディー世代でも無かろうに、よくあれだけきちんと歌と振付けが出来たものだ、と思ってウィキペディアで見ると、生れは1986年というので驚いた。私と一歳しか変わらない。そうか・・・。それはともかく、かなり珍しい見物で、新年早々縁起が良かった。見逃した方は、残念でした。おそらくYouTubeにアップロードされることも無かろう。需要の引力が弱すぎるから。※ ついでに明記しておくと、イモトさんは向かって左、即ちミーちゃんの立ち位置でした。 ※と思ったら、ありました(7分40秒あたりから)。 2. 新年ということで、ミーちゃん、ケイちゃん両方のサイトで新年の挨拶の更新があって喜ばしい。特にミーちゃんの方は手がかかっている。前回に書き損ねたけれど、今年は三月から八月まで、毎月一回、全く違ったライブを行なっていくそうで、後藤次利さんとのとか、斉藤ネコさんとのなど、特に面白そうである。それから、年末には梅津和時氏のライブに飛び入りして、「ヘイヘイブギ」なんか唄ったそうで、これなんか是非とも聴いてみたかった。「ヘイヘイブギ」、御存知ですか。雪村いづみさんとキャラメル・ママによる素晴らしいレコードが残っております(『スーパー・ジェネレーション』)。御存知ない方はこちらでどうぞ。 ケイちゃんも、イクスピアリのライブに加えて今年はどのような活動をしていくのか、期待される。何度も書くようだが、やはり新譜が出て欲しいもの。 ついでに書いてしまうと、来年は解散三十年に当たるので、それを見据えて今年から再結成の動きが見えるなんてことがあれば、やはりそれに優ることは無いのだけれど・・・。 3. 昨年はピンク・レディーのファン・サイトまで作ったものの、終り数ヶ月は全然更新が出来なかった。これには色々と、一様ならざる理由があったのである。そしてその一様ならざる理由によって、今年も暫くは更新ままならぬことは間違いない。それどころかウェブログの方も、いつからか知れないがおそらく暫くのお休みを頂く(「頂く」と言っても、別に誰かから頂戴する次第でもないのであるが)ことになりそうである。ウェブログもサイトも、そのうちにまたボチボチと再開される筈なので、その折にはまた宜しくお願い致します。 #
by jusan13ri-glasses
| 2010-01-04 19:43
1.
こんばんは。寒うなりました。暖かいよりは良いだろうということではあるのだが、雪が降る地域は大変だろうと思う。雪国にお住まいのピンク・レディー・ファンの方はウォークマンで「悲しき草原」か何か聴きつつ雪掻き等に励んで頂きたいが、事故も多いそうなので気をつけて下さい。 三十年前のPLファンは発売されたばかりの『DO YOUR BEST』のEPや『We are Sexy』のLPなんかを炬燵に入って聴いていたのだろう。なかなか悪くない情景である。そう言えば「DO YOUR BEST」ってスキー場のスピーカーから流れていても結構似合いそうではないか。 2. ところで今回書きたいことも実は一つだけである。昨日、久方ぶりにYouTubeでピンク・レディー絡みの新しくアップロードされた動画に目ぼしいものがないか、探していると、2007年に出たピンク・レディーのパチンコの、CMのような映像が出ていた。結構長くて、五分くらいある。雰囲気としては映画館で本編上映前に幾つか流される(最近だとDVDなんかにもこれが入っているらしいですね)、新作映画の予告編のような感じである。 これが素晴らしい。はっきり言って、70年代の歌番組が数十秒あるだけのような動画よりは却って価値があると私は思う。全世界のPLファン諸氏にはすぐさま鑑賞の上、保存して頂きたい映像なのである。何故か。ヒット曲の新録バージョンが、断片ながら聴けるからである。 2007年に出た、PLパチンコ第二弾にあたって二人が一連のヒット曲を録り直したということはどこかで読んで知っていて、どうしてわざわざそんなことをするのか、当時の音源をそのまま使えばいいではないか、と思っていたのだが、思いがけず今回聴いてみるに、やっぱり良いですよ、これは。伴奏のサウンドが若干チープなのが少し残念だが(と言ってもそれほど悪くはない)、歌唱はまさしくピンク・レディーである。「UFO」とか「サウスポー」とか、聴いていてゾクゾクする。「透明人間」なんか、ユニゾン、即ちただ単に二人で同じメロディーを唄っているだけなのに、聴いていて嬉しくなってしまう。声もなんだか若々しい。特に、「渚のシンドバッド」の「噂通りだわ/あなたシンドバッド」の高音部分をミーちゃんがバッチリこなしているのなど、感動的である。こうして聴いてみるとケイちゃんの声の方が、70年代と今とでは変化が大きいかなと私には思われる。落ち着きが出たというのか。声のザラザラした感触が取れたというのか。 3. この新録は、私の知る限り、音源化はされていない筈である。ということは現時点で(恐らくはこれからも)、この映像がこれらのテイクを聴くことが出来る唯一の手段、ということになる。そりゃあまあ奇跡的録音というほどの出来では無いかも知れないが、聴いていて非常に楽しいし、ピンク・レディー史という上からも2007年のこのテイクは、相当に貴重で重要な音源と言える。また、映像としてもなかなか良く出来ていると思う。私がパチンコをやらないせいもあってか、「ピンク・レディー回転体」というのやら、ちょっと訳がわからないが。最後にあるコメントで、二人がそれぞれ自分の名前を名乗って、「ピンク・レディーです」とは名乗っていないのが、私としては何とはなしに気にかかる。 それはともかくとして、それほど需要のあるような映像でもないので、いつまでYouTube上に残っているか知れたものではないから、是非とも御保存あれかし。 4. ちなみに、このパチンコ機種でのデフォルメされた二人のイラストは、こちら(このサイトもいつまで残っていてくれることやら)で見られるのであるが、どうですか。似ていない、という意見も見かけたことがあるが、私はケイちゃんはなかなかよく描けていると思う。パチンコで見られるイラスト・映像については、このような大変親切な有難いサイトもあります。これを見るに、アニメーションだけではなくて二人の写真なんかも出てくるようである。面白い。 5. 暫く前に原節子さん、じゃなかった、原由子さんの「UFO」について書いたのだったが、無いと思っていた椎名林檎さんの「UFO」も未だちゃんとYouTubeで観られることが判ったので報告がてらにこれについても記しておくこととする。 そもそも椎名林檎さんというのは、プロデューサー亀田誠治氏の力も大きいと思うが、カバーの名手であって、歌謡曲に限っても、ザ・ピーナッツの「東京の女」(作曲は沢田研二)、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、朱里エイコの「白い小鳩」(作曲は都倉俊一)などいづれも愛聴される演奏・歌唱になっているのである。この「UFO」は今から七、八年くらい前の演奏と思う。この曲をロックのアレンジにすること自体は非常に簡単なのであって、それをどこまで説得力のあるものに仕立て上げられるかというのは偏に歌手とバンドの才能にかかっているわけである。流石に格好良い。 しかし、これを聴いてしまった後で原曲を改めて聴くとなんだか牧歌的に聴こえる・・・のだとしたら、私はピンク・レディーのファンなんかやってないのである。歪んだエレクトリック・ギターが無くたって歌と演奏とはこんなにも聴き手を痺れさせることが出来るのだ、ということがピンク・レディーの「UFO」オリジナルを聴くと本当によく判る。 #
by jusan13ri-glasses
| 2009-12-21 20:10
十二日はイクスピアリにて今年二度目のケイちゃんのコンサートがあった。今回はそもそも行かないつもりでいたのだが、ちょうどこの時期に身内の不幸があったので、もしチケットを取ってあったとしても行けなかったであろうし、行ったとしても充分に楽しめたとは思えない。その意味では、今回しぶしぶながら行かないことに決めたことが、結果的には良いように働いたわけである。
・・・とは言うものの、実際に行った方々の感想などネット上で読んでいると、どうも六月のに増して充実した内容だったようにも思われるのである。ケイちゃんのコンサートではピンク・レディーの曲は演らなくてもいいのだ、と私は明言したことがあるが、それはそれとして「キッス・イン・ザ・ダーク」や「カルメン’77」を演ったと聞くと、その場に居合わせなかったことが何とも悔やまれる。「哀色の印象」も再び演ってくれたそうだし。 そして思いがけないことに、「なごり雪」を演ったのだという。実を言えば私はこの曲が好きではないのだが、しかし六月のコンサートのMCにて清水由貴子さんについての言及が無かったのを残念に思っていた私としては、彼女を偲んでの「なごり雪」の歌唱というのは、曲の好き嫌いを超えた感慨がある。 終演後の観客との触合い(?)も、六月の時以上に丁寧なものだったそうである。一緒に写真を撮ってもらえたりも出来たそうである。ううむ・・・。 まあ行けた人は何ともラッキーであった、ということである。 ケイちゃんのサイトのエッセイ欄には「今度は、5月16日だね」とあり、場所も再度イクスピアリだそうであるが、私としては新譜はどうなるのか、という点も非常に気にかかる。年に二度コンサートを開くというのが、歌手としてのケイちゃんの活動のメインになるというのは、ちょっとそれでは足らないなあという心地がするのである。コンサートが「ファンの集い」めいたものに落ち着いてしまうのを避ける為にも、新譜の録音を是非是非期待したい。 ま、今回書きたかったことは、コンサートに行けた人が羨ましいなあ、ということに尽きる。ではまた。 #
by jusan13ri-glasses
| 2009-12-14 22:00
1.
前回に書き損ねていたのだが、ビクターがコナミに売却されるという話である。蓄音機とワンちゃんはどうなるのであろうか、という詰まらない(しかしつい言いたくなる)冗句は、きっと方々で既に書かれているだろうな。 T&Cについては、かなり問題もあった一方で、この事務所なくしては今我々の知るピンク・レディーの姿と言うのは有り得なかっただろうな、というのが想像つくのであるが、ビクターについては、どうなのであろうか。飯田久彦さんを中心に何人かが尽力してくれたが、会社としての態度はどうも・・・という印象が、実を言えば私なんぞはあるのである。 そのような印象は、解散後から現在に至るまでのリリース状況によって着実に裏付け(?)されていると言える。何しろ、振付けで一世を風靡したデュオだというのに現時点で一般に流通している当時の映像は『活動大写真』のみ、音源でも『さよならピンク・レディー』は未だに再発されていないという体たらくである。せめてプラチナ・ボックスのDVDを一枚にまとめて(一枚に充分収まる分量であろう)三千円くらいで再リリースすればどうかと思う。これは全然あくどくない。ついでにCDの方も他作品で聴けない曲だけまとめて二枚組で出してくれたら、これはむしろ親切というべきである。リマスタリングしてね。これに「二年目のジンクス」「ポロロッカ」「Pink Eyed Soul」「Best Partner」「テレビが来た日」「モンスター・ウェーブ」も含めたら大抵のファンは喜んで買いそうなものである。どうしてピンク・レディーなどという超人気デュオに対してこの程度のソフト化もままならぬ状況が続いているのか、全く合点が行かないではないか。 何の話をしているのか判らなくなってしまったが、要するに私は、事業がコナミに受け渡されることによってこういう状況が改善されて、音源や映像作品のリリースがどーんと活発にならないかなあ、ということを密かに期待しているわけである。ピンク・レディーがお世話になったビクターにこんなことが起こるなんて気の毒だ、という気持ちは今のところ希薄である。心機一転、頑張って頂きたい。 2. もう暫く前になるけれども、未唯mïeさんのサイトを覗いてみたらば、 1978年の今日は、日本歌謡大賞にて「サウスポー」が大賞を受賞しました という字幕(キャプションというのか。まあ、お判りですね。上方のアレのことである)が出ていた。11月13日のことである。 「今日は」の「は」は要らないんじゃないか、などと思うのだがそれはさて置いて、歌謡大賞ってそんなに早く発表されたんですね。私はてっきり、レコード大賞と同じくらいの時期だと思っていた。まだ「カメレオン・アーミー」が発売される前の話である。 それにしても歌謡大賞とレコ大を連覇したというのもさることながら、本当に凄いのはそれぞれ別の曲で受賞したということでしょうね。ピンク・レディーと言えば「UFO」、確かにそれはそうなのだが、一方で「UFO」以外にも今もって人口に膾炙している曲が幾つもあるというのがピンク・レディーの真の強みである。 3. 未唯mïeさんサイトからもう一つ。 新しい写真がトップページに出ているので、すわコンサート情報か、と思ったのだが、いや実際にコンサート情報だったのだが、場所は沖縄である。来年またファンツアーがあるとのことで、それとの連動企画というわけである。「たっぷり、ゆっくり、ゴージャスに」だそうである。 しかし、私はそもそもが出不精で猶且つ貧乏性なので、いくらミーちゃんと行動をともに出来る(のか?)とは言え、十何万円も出して沖縄に旅行に行こうなんていう気持ちには到底なれない。当地で一日限定の再結成コンサートが観られるというのなら話は変わってくるけれども。それなら沖縄ではなく静岡でやってほしいものであるが。 まあ、何にせよ「私は行くぞ!」という方は精一杯楽しんで来て頂きたい(私に言われるまでもなかろうが)。なにしろミーちゃんと一緒に沖縄に行くんですからね、うきうきしない筈がない。二年連続、という人もそれなりにいるであろう。感想など聞かせて欲しいものと思う。 京都ツアーだったら良かったんだけどねえ・・・。 #
by jusan13ri-glasses
| 2009-11-23 22:42
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プロフィール
田中十三里(たなか・じゅうさんり)。『ウォンテッド(指名手配)』発売のほぼ十年後に生る。ザ・ビートルズ、レッド・ツェッペリンなど、ロック音楽の大ファンであるが、2008年夏、「まるで交通事故に遭ったように」突如ピンク・レディーの魅力にとりつかれて、生活をピンクに染めつつ今に至る。
ウェブサイトもあります。 『ミラーズ・アンド・ライツ』 リンク(五十音順) DISCO 45・・・7インチ・シングル 発掘の旅 ピンク・レディーの風 Hello!PINKLADY 最新のトラックバック
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